1951年4月19日 - ダグラス・マッカーサーが軍を退役
「老兵は死なず、ただ消え去るのみ」
〈マッカーサー〉
『消え去るのみ』という訳は適切ではない。
そんな意見もありますがまあここではあまり気にしません。
『おれは死なない→姿を消すだけだ』→『姿を消すだけだ→決しておれは滅びない』
なんて素晴らしいセリフでしょうか。
ジョルノ「あなたの意志は……滅びはしない…!」
つい拍手万雷でそんなことを思ってしまいそうです。
引き際が見事な人間ほど印象は良いなあって思いました。
思うがままに支配していたらいつの間にか立場が逆転して……
マッカーサーの日本統治についての質疑が行われた。
マッカーサーはその質疑の中で、人類の歴史において占領の統治がうまくいったためしがないが、例外としてジュリアス・シーザーの占領と、自らの日本統治があるとし、その成果により一度民主主義を享受した日本がアメリカ側の陣営から出ていくことはないと強調したが、質問者のロング委員よりヴァイマル共和政で民主主義を手にしながらナチズムに走ったドイツを例に挙げ、質問を受けた際の質疑が下記の通りである。
Senator Long.(ロング上院議員)
「しかしドイツはそれに対する例外として挙げられるかも知れません。ドイツは一度、第一次世界大戦の後に民主主義の政府を有したのに、その後、一時は熱狂的にヒトラーの後を追ったという事実をあなたは考慮しましたか?」
General MacArthur. (マッカーサー元帥)
「まぁ、ドイツの問題は日本の問題と完全に、そして、全然異なるものでした。ドイツ人は成熟した人種でした。アングロサクソンが科学、芸術、神学、文化において45才の年齢に達しているとすれば、ドイツ人は同じくらい成熟していました。しかし日本人は歴史は古いにもかかわらず、教えを受けるべき状況にありました。現代文明を基準とするならば、我ら(アングロサクソン)が45歳の年齢に達しているのと比較して日本人は12歳の少年のようなものです。他のどのような教えを受けている間と同様に、彼等は新しいモデルに影響されやすく、基本的な概念を植え付ける事ができます。日本人は新しい概念を受け入れる事ができるほど白紙に近く、柔軟性もありました。ドイツ人は我々と全く同じくらい成熟していました。ドイツ人が現代の国際的な規範や道徳を放棄したときは、それは故意によるものでした。ドイツ人は国際的な知識が不足していたからそのような事をしたわけではありません。日本人がいくらかはそうであったように、つい過ってやったわけでもありません。ドイツ自身の軍事力を用いることが、彼等が希望した権力と経済支配への近道であると思っており、熟考の上に軍事力を行使したのです。現在、あなた方はドイツ人の性格を変えようとはしないはずです。ドイツ人は世界哲学の圧力と世論の圧力と彼自身の利益と多くの他の理由によって、彼等が正しいと思っている道に戻っていくはずです。そして、我々のものとは多くは変わらない彼等自身が考える路線に沿って、彼等自身の信念でゲルマン民族を作り上げるでしょう。しかし、日本人はまったく異なりました。全く類似性がありません。大きな間違いの一つはドイツでも日本で成功していた同じ方針を適用しようとしたことでした。控え目に言っても、ドイツでは同じ政策でも成功していませんでした。ドイツ人は異なるレベルで活動していたからです」
wikipedia.org/wiki/ダグラス・マッカーサー
当時の日本人がマッカーサーを神のように慕っていたところでまさかの発言でした。
人間がある日『手懐けたペットを冷静に観察する』あの瞳のようなものです。
分かるけど辛いことですね。
しかし捉え方によっては『無限の可能性』があると思われているのかもしれない。
やがて飼い主の手を噛むような展開が見えた気がする。
その流れで行くと…ブラックジャックの『ナダレという挑戦』を思い出しました。
「何故人間や動物はもっと頭がよくならないのか。それは、脳が頭がい骨という固い入れ物の中にはいっているからです」
大江戸ダイゴが発表した論文とは、脳を頭がい骨よりもっと大きな入れ物に入れ、それにバルミールというホルモンをあたえて脳を巨大なものにするというものです。
ダイゴ「可愛がっている鹿に実験するぞ、人と動物の共生社会が見えてきた!」
ミカ「まあ素敵!でも鹿は忘れて私だけを見てね!」
ナダレ「人間は自然を壊ス…悪いやつダ…しかもダイゴがミカに盗られタ…殺ス!」
ナダレの嫉妬でミカは襲われる、ダイゴは涙ながらにナダレを撃って決別を決めた。
ダイゴ「ナダレ…許してくれ、これが裁きだ……」
ブラックジャック「あんた、夕べこう言ったな。人間が人間を裁くと。では人間が動物を裁く権利はあるのかね?」
人が勝手に知性を与えて利用した途端に駆除される――
なんて分かりやすいストーリーでしょう。
アメリカ様の植民地支配で植え付けられた文化を資本に復活を遂げてジャパン・アズ・ナンバーワンとまで言われた日本の成功物語。
21世紀も日本に奇跡が起きることを無自覚に望んでいます。